ケレンとは？防水工事での重要性など詳しく解説

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今回は、防水工事におけるケレン作業について詳しく解説していきます。重要性や種類などをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

ケレンとは、主に塗装前の下地に溜まった汚れや錆などを落としたり、表面の凸凹をヤスリなどでなくしたりする作業のことを指します。下地調整作業や素地調整などと呼ばれることもあります。塗装や防水層の形成前に施工面を整えることで塗料やパネル材等の密着性を高めることができます。また、このケレンが不十分であったときに塗料の耐久性や防水性の性能が低下してしまい、劣化が早くなります。そうすると再施工の時期も早まってしまい、費用が多くかかってしまいます。そのため、すべての施工において大変重要な工程となります。

ケレンを行う必要性について解説していきます。

• 塗装面を長持ちさせることが可能：時間はかかっても丁寧にケレンすることで施工面をしっかり整えることができ、塗料の持ちをよくすることができます。また、下地を整えるだけでなく古い塗料を落とすためにも行われます。古い塗料の上からそのまま塗装を行うと、すぐ剥がれてしまいます。どれだけ性能に優れた塗料でもケレンをしっかりしなければ最大限に発揮することができません。
• 密着度を高めることができる：金属部分などは表面がつるつるしています。そこにケレンで細かい傷をつけることによって施工面の表面積を増やすことができ、より密着性を高めることができます。施工面が錆びていない綺麗な状態でもわざと傷つけることもケレンに含まれています。

このようにケレンは塗料の性能を最大限発揮できるように下地を整えたり、密着性を高めるためにあえて表面を傷つけたりする役割を果たしており、とても重要な作業だということがわかります。 

腐食が激しい時に用いる方法で酸を用いた洗浄方法や、粒子状の無数の研磨材を投射して表面の粗化・研削・研掃などを行うブラスト法などを使用して下地を完全にむき出しにする。旧塗膜や錆・腐食を徹底的に落とした状態にすることが可能だが、手間がかかるため高価格であまり使用されていない。

塗膜が劣化して全体的に腐食が進んだ錆を除去するときによく使用する。電動ワイヤーブラシや電動サンダーなどの電動工具を主に使用して錆の除去を行う。しかし、錆の発生面積が30％以上の時にのみ使用する方法で完全に除去するわけではない。

電動工具だけでなく手工具を主に使用して錆や塗膜の除去をする。すべてを除去するのではなく旧塗膜のうちしっかりと密着しているものを活膜として残し、劣化している部分のみ取り除く。割合によってA、B、Cの3段階に分けられることがある。

あまり錆が発生しておらずほとんど綺麗な状態の際に表面の汚れのみ除去する方法。全体的にダメージが少なく死膜が全体の5％以下である場合に新しい塗膜の食いつきをよくするために表面に小さな凹凸をつける「目荒し」を行うこと。

ケレンには4種類に分かれており、下地の腐食度合いなどで使用する方法が変わります。また、それに伴い使用する工具も変わります。ここでは、よく使用される工具をご紹介します。

• スクレイパー：刃がついたヘラのような形をした道具。旧塗膜をはがしたりする際にも使用される
• ハンマー：ハンマー部分の両側が刃になっていて錆などを叩いて落とすときに使用します
• やすり：目荒しなどのやすりで小さな傷をつけるときに使用する
• 電動サンダー：サンドペーパーを高速で振動させて表面を研磨するときに使用する

 上記以外の工具もたくさんあり、ケレンを行う時には様々な工具が使用されます。

ケレンとは、新しい塗膜がしっかり密着するように下地の表面を綺麗にしたりあえて傷つけたりする作業のことで性能を向上させる重要な役割を果たしていることがわかりました。主に下地が金属になっている場合などに行われるため、もしそのような下地部分の塗装を依頼するときは工程に含まれているかしっかり確認をしておきましょう。